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ところで、皆さんのお手元に、「ねんきん特別便」はもう届いているでしょうか?年金問題は、毎日のように報道されているので、社労士の勉強をしていない方であっても何らかの関心はお持ちのことと思います。 すでにご存知の方も多いと思いますが、確認をしておきましょう。
自営業の方であれば、この「ねんきん特別便」はご自宅に届き、内容を確認後にポストに投函したことと思いますし、お勤めの方は会社から配布され、会社に提出した方が多いのではないでしょうか? さて、私の会社も「ねんきん特別便」を会社で一括して受け取り、従業員に配布をしました。しかし、この作業にはかなり苦労をさせられたのです。まず、一本の電話からこの業務が始まったといえるでしょう。
(6月末) 「従業員の方への『ねんきん特別便』配布にご協力いただけませんか?」 〜管轄する社会保険事務所から非常に丁寧な口調で、依頼がありました〜 この時期、これから算定基礎届の処理を行わなくてはならず、非常に忙しい時期になるので一瞬迷いましたが、配布は1カ月以上後であるとのことであり、また、社労士として行政に積極的に協力する立場でもあるので、「社会保険事務所も年金問題で大変でしょう。是非、協力させていただきます!」と模範!?回答をしてしまいました。 (8月中旬) 一本の電話からだいぶ時間が経ち、日々の業務に追われる中で、「ねんきん特別便」のこと等すっかりと忘れていた頃です。会社に書類ではなく、ある「荷物」が届きました。 配達員の方が来たので、いつものように「入口のカウンターに置いておいてください。」というと、その配達員は「あの・・・、たくさんあるんですけど・・・」と指をさすので、目を向けると何と段ボール10箱が送られてきたのです。送り主は、社会保険業務センターでした。「何を送ってきたのだろう・・・」と段ボール箱を開けてみると、中には従業員1,000名以上の「ねんきん特別便」が入っていました。しかも、健康保険被保険者証の番号順に並んでおり、「この『ねんきん特別便』を従業員から回収して、社会保険業務センターへ送ってください。」という内容の書面が同封されていたのです。
私の会社は、事業所が複数存在するので、事業所ごとに分けて配布しなければなりません。1,000名以上の従業員の名前と所属部署を覚えているわけでなく、地道に従業員名簿を見ながら、所属する事業所ごとに分ける作業が始まりました。 次に、ただ配布するわけにはいかないので、従業員向けの周知文書の作成です。
そして、最大の苦労は回収時にありました。回収の際に、全員分が揃っているかどうかの確認を行う必要があったからです。想像はしていましたが、やはり、未提出者が10名以上もおり、未提出者本人に電話で確認をすると、その多くが自分でポストに投函してしまったというのです。「せっかく周知文書を配布したのになぁ・・・」と思うと同時に、「返信用封筒には社会保険業務センターの住所が書かれているので、誤って投函するのも無理はないかぁ。」と複雑な気持ちになりました。 また、すでに退職をしている従業員(年金受給者)の自宅にも「ねんきん特別便」が届いたようで、配布・回収作業の合間に問い合わせの電話にも追われました。なお、問い合わせの内容は、「ずっと勤めていたのに空白の期間がある。会社が勝手に厚生年金の対象から外したのではないか?」というものが多くを占めました。当社では、過去5年以上前の記録はコンピューターシステムで管理していないので、倉庫に保管している当時の関係書類を確認する必要があり、スーツを埃まみれにしながら書類を探すこととなったのです。そして、ようやく探し出した書類を確認しましたが、特に不備があるわけでもなく、「電話をしてきた元従業員は何を言っているのだろう?」と考えた末、自宅へ届いた「ねんきん特別便」を会社にFAXしてもらうことにしました。 その「ねんきん特別便」の内容をみると、確かに一時期「空白」の期間が存在するのです。そして、よく見ると、この「空白」の期間は法改正によるものだと分かりました。
本ケースについては、確かに、社会保険庁のホームページにある「よくある質問」に説明もされています。しかし、複数の人から会社に問い合わせがあるような内容であれば、個々に配布する「ねんきん特別便」に空白の理由が制度上のものであるということを分かりやすく記載するのが親切といえるのではないでしょうか?
社会保険庁も全国民を対象に「ねんきん特別便」を配布するといった大変な業務に追われているのは分かります。(お世辞ではなく、本当に大変なことだと敬意を払うほどです。)しかし、会社の人事部も日々の業務に追われているのです。私にとっては、今回の業務(作業)は非常に勉強となったことは事実ですが、国民の年金に対する不安を払拭するためには、「ねんきん特別便」を単に配布するだけではなく、もう少し国民の目線、企業の目線に立って欲しいものだと感じさせられました。いや・・・もしかしたら、もっともっと私たち社労士が行政と国民の橋渡しの役割をしていかなければならないのかも知れません。 これから社労士を目指す皆さん!社労士の仕事は知識だけではできません。今回ご紹介したように、根気と体力が知識以上に必要な業務も少なくないからです。しかし、こうした業務を通して国の社会保障制度に貢献していけるのは事実です!(これを"やりがい"と感じられるかどうかは人それぞれでしょうが・・・) 本試験まで、まだ10カ月以上もあります。「社労士となって、どのような業務を行いたいのか?」「どのような社労士になりたいのか?」合格後の「夢」を描いて勉強をすることも大切なことです。仕事や家庭と受験勉強を両立させるのは大変なことだと思いますが、最後まで頑張って下さいね。では、次号でまた会いましょう。 |
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| 4回目に続く |